父母の離婚後の子の養育に関する民法等改正(共同親権等)について

更新日:2026年03月27日

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令和6(2024)年5月17日に、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、民法等の一部法改正が成立しました。

この改正法は、こどもを養育する父母の責務を明確化するとともに、親権(単独親権、共同親権)、養育費、親子交流などに関するルールが見直され、令和8(2026)年4月より施行されます。

親権・養育費・親子交流などに関する民法改正の主なポイント

親の責務に関するルールの明確化

親権や婚姻関係があるかどうかに関わらず、親のこどもを育てる責任と義務についてのルールが明確化されました。

こどもの人格の尊重

こどもが心も体も元気でいられるように育てる責任があります。こどもの利益のため、意見をよく聞き、人格を尊重しなければなりません。

こどもの扶養

父母には、親権や婚姻関係の有無に関係なく、こどもを「養う」責任があります。養う度合いは、こどもが親と同じくらいの生活を送れる水準でなければなりません。

父母間の人格尊重・協力義務

こどものために、お互いを尊重して協力しなければなりません。次のようなことは、この義務に違反する場合があります。

・暴力や暴言など、相手を怖がらせるような言動

・他方の親によるこどもの世話を不当に干渉(邪魔)すること

・特段の理由なく他方に無断で、こどもの住む場所を変えること(※)

・特段の理由なく取り決めた親子の交流を拒むこと

違反した場合、親権者の指定または変更の審判、親権喪失または親権停止の審判等において、その違反の内容が考慮される可能性があります。

(※ ただし、身体的・精神的DVや虐待等から逃げるなど、正当な理由がある場合には、父母間の人格尊重・協力義務に違反しません。)

こどもの利益のための新権行使

親権者はこどもの世話やお金や物の管理などについて、こどもの利益のために責任を果たさなければなりません。

親権に関するルールの見直し

1人だけが親権を持つ【単独親権】のほかに、離婚後に父母2人ともが親権を持つ【共同親権】の選択ができるようになります。

父母2人ともが親権を持つ【共同親権】の場合

  • 日常のことは、一方の親で決められる

食事や着る服を決めること、短い旅行、予防接種や習い事などは、父母のどちらかで決めることができます。 

 

  • 大切なことは父母2人で話し合う

こどもの住む場所を変えることや将来の進学先を決めること、心と体の健康に大きな影響を与える治療やこどものお金の管理などについては、父母が話し合って決められます。なお、父母の意見が対立するときには、家庭裁判所で、父母のどちらかが1人でその事項を決められるようにする裁判を受けることもできます。 

一方の親が決められる緊急のケース

暴力等や虐待から逃れるために引っ越すこと、病気やけがで緊急の治療が必要な場合などは、父母のどちらも1人で決めることができます。

養育費の支払い確保に向けた見直し

こどもの生活を守るための養育費を確実に受け取れるように、ルールの見直しが行われました。

合意の実効性の向上

文書で養育費の取り決めをしていれば、支払いが滞った場合に、一方の親の財産を差し押さえるための申し立てができるようになります。

法定養育費

離婚時に養育費の取り決めがなくても、こどもと暮らす親が、こどもと暮らしていない親へ、一定額の「法定養育費」を請求できるようになります。

法定養育費は、養育費が決まるまでの暫定的・補充的なものです。父母間で取り決めるべき養育費の標準額や下限額を定める趣旨のものではありません。

裁判手続きの利便性向上

家庭裁判所は、養育費の額を算定する手続きをスムーズに進めるために、収入情報の開示を命じることができます。また、養育費を請求する民事執行の手続きでは、地方裁判所に対する1回の申立てで財産の開示、給与情報の提供、判明した給与の差し押さえ手続きを行うことができるようになります。

安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

こどものことを最優先に、親子交流や父母以外の親族との交流に関するルールが見直されました。

親子交流の試行的実施

家庭裁判所の手続き中に、親子交流を試行的に行うことができます。家庭裁判所は、こどもの利益を最優先に考え、実施が適切かどうかや調査が必要かなどを検討し、実施を促します。

父母以外の親族とこどもの交流

こどもと祖父母などとの間に親子のような親しい関係があり、こどものために特に必要があるといった場合は、家庭裁判所は、こどもと父母以外の親族との交流を定められるようになります。

詳しくは、下記の法務省ホームページ、パンフレット、動画をご覧ください

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